松岡美術館 ブログ

「大雅・蕪村・玉堂と仙厓」展レセプション

先日、出光美術館で開催中の『大雅・蕪村・玉堂と仙厓-「笑(わらい)」のこころ』のレセプションに行って参りました。

まず、展示内容に入る前に取り上げておきたいのが、パネル、ポスター、チラシに使われているタイトルロゴです。というのも、自分が最近見たチラシ・ポスターのロゴで、一番印象に残っているものが今展だったのです。
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ご覧の通り、四人の名前二文字ずつを縦書き・横一列に並べてテンポを持たせ、さらに青と赤、というよりシアンとマゼンタを交互に配することで華やかさを演出しています。シアンとマゼンタは色相でいう「準反対色」にあたり、穏やかな対比を生むため、嫌味なく主張することに成功しているのでしょう。

このシアン、マゼンタは図録にも多用されています。遊び紙の前ペラはマゼンタ、後ペラはシアンに染められ、また、マゼンタは大雅の、シアンは玉堂のイメージカラーにもなっているという手の込みようです。他の画家のイメージカラーは…それは買ってのお楽しみということで(ヒントは先ほど出てきた「色相」です)。

実は、この色のコンビネーションは、展示作品の中にも随所で見ることができます。例えば
池大雅《寿老四季山水図》の「江上笛声図」
池大雅《瀟湘八景図》の「漁村夕照図」など
もちろん、この場合は群青、緑青、辰砂、岱赭などという表現の方が適切なのでしょうが…

さて、今回のテーマは「笑」ということですが、ここでいう「笑」は今のいわゆる「お笑い」ではなく、当時の文化人の間で通じる体制批判やブラックユーモアが含まれています。正直、時代背景や教養に乏しい私には「?」のものもあったのですが、そんな自分でも楽しめたのが、会場のあちこちで見かける「かわいい」キャラクターたちでした。
折りしも、今月の芸術新潮の特集『ニッポンの「かわいい」』の「かわいい♡日本美術30選」に、出光さんの所蔵品もいくつか選ばれているのですが、その中には今回実物が見られる作品も!
同書の中で、「かわいい」は成熟の反動だというくだりがあるのですが、そう考えると、「笑」も「かわいい」もある種のアンチテーゼを内包しているという共通性を見出すことができそうです。

単純に「かわいい」に微笑むも良し、考え落ちに笑うも良し、青と赤の対比を楽しむも良し、様々な角度から楽しめる今展に皆様も是非!

詳細はこちら

(松岡)

P.S.
「かわいい」といえば、当館の何処かにたたずむこの3兄弟もなかなかでは?037.gif
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by matsu_bi | 2011-09-14 15:00 | レセプション

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