松岡美術館 ブログ

上智大学学芸員課程 博物館実習・見学

本日、上智大学学芸員課程の授業が当館で行われました。

館長松岡、上智大学出身のOGで企画・販売担当の土橋、わたくし学芸員のミシマの3人が講義を行いました。

館長からは創立者松岡清次郎の紹介・所蔵作品・来館者サービス、土橋からは販売業務・教育普及活動・就職活動などについて講義を行いました。わたくし学芸員のミシマからは、学芸員の一年と主な仕事・一日のスケジュールについて紹介させていただきました。


質疑応答の時間では、教育普及活動の目指す場所、コレクションを新しく増やさないポリシー、就職のきっかけと学生時代の専門分野、多言語化について等の質問が寄せられました。

皆様真剣にメモを取って講義に参加されていました。本日お話した内容が少しでも学びになれば幸いです。

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講義中撮影も行っていたため写真ではわたくしミシマが写っていませんが、学芸員の業務についてお話させていただきました!(;´∀`)


(ミシマ)
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# by matsu_bi | 2017-05-25 16:39 | 学生

鎌倉秀雄先生

去る3月14日、日本美術院同人で業務執行理事の鎌倉秀雄先生が逝去されました。享年86歳。

現在展示室6で開催中の「松岡清次郎が愛した画家たち 鎌倉秀雄・小笠原光・林美枝子・今井ロヂン」に、鎌倉先生の当館所蔵の全6作品を展示しています。

1979年から1988年にかけての院展出品作で、豪奢なインドの女性像や壮麗なエジプトの王妃、そして奈良興福寺の仏像などが、いずれも120号を超える大画面に描かれています。
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1979年 再興第64回院展 《粧》 奨励賞
 
展示が始まって間もない1月28日、先生が奥さまとご一緒に来館された折に「旅行も飛行機も大の苦手だけれど、意を決して行きました。」とインド・エジプト取材時のご苦労をうかがい、また、お寄せ下さった幼少期に患っていた喘息と絵を描く喜びを綴ったコラム『少年期の私』は、「本邦初公開のお話しです。」と笑顔で教えてくださいました。
展示室では、このほかにも先生にご執筆いただいた各作品の思い出を紹介しております。

かつて新橋にあった当館に何度かスケッチにおいでになった頃のことをお尋ねすると、
「松岡清次郎館長と私は性格はまったく違うけれど、なぜかウマが合ったんですよ」と、懐かしそうに目を細めておいででした。
今回の展示をとても喜んで下さり、「また来ます。」とお帰りになったのが先生とのお別れになってしまうとは、そのときは思いもよらぬことでした。
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1981年 再興第66回院展 《追想王妃の谷》 二度目の日本美術院賞(大観賞)に輝き、同人推挙となった作品。2017年1月28日 当館展示室6にて。

先日、展示室5「美しい人びと」で展示中の《竪琴》作者 松室加世子先生がおみえになったとき、《竪琴》制作にまつわる鎌倉先生の思い出を話しくださいました。
はじめ竪琴の絃は金泥で描いていたけれど、切金(きりかね:金箔を細く切って貼り付ける技法)を使ったのは鎌倉先生から勧められて、とのこと。びっくりするとともに、同じ安田靫彦門下の日本画家同士、こんな交流をされていたのか、とたいへん興味深く拝聴しました。

院展のホームページでは、「わたしの画歴」と題して鎌倉先生が安田靫彦先生に入門された経緯を語られています。リンクはこちらです。
代表作 1987年 再興第72回院展 《阿修羅》 などの画像も紹介されています。因みに、松岡は《阿修羅》を取得したかったらしい、とは鎌倉先生に以前うかがったお話。文部大臣賞を受賞したこの作品は、現在、東京国立近代美術館の所蔵となっています。

鎌倉先生、素晴らしい作品の数々をありがとうございました。そして先生の画業を支えていらした奥さまと共に、当館の展示へ多大なご協力を賜りましたこと、ここに厚くお礼申し上げます。 

鎌倉先生が50代の頃に取り組んだ大作6点を展示しております。会期は5月14日(日)まで。皆さまのお越しを心よりお待ちしております。 (寺島)

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# by matsu_bi | 2017-05-10 10:00 | 企画展について

松室加世子先生のご来館

5月4日(木・祝)「美しい人びと」で展示中の《竪琴》を描かれた、松室加世子先生がご来館下さいました。松室先生、ご多用中のところお運びいただきどうもありがとうございました。

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松室先生よりうかがった、制作当時の思い出をご紹介いたします。

《竪琴》には桃山時代の女性を描きましたが、安田靫彦先生、羽石光志先生(共に歴史画で名高い院展作家) について学んでおりましたので、やはり歴史画を描こう、との想いからの制作でした。

歴史画と申しましても、歴史的な事件や事実を描くのではなく、自分の中でいろいろと空想を広げて表現いたしました。

当時、桃山時代にとても親しみを感じており、信仰に命を捧げるキリシタンの人びとに興味をおぼえて、こうした絵画ばかり描いておりました。

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松室先生のお言葉のとおり、《竪琴》の遠景には尖塔に十字架が見えています。イタリアの教会をモティーフに、舞台もイタリアを想定されていたとのこと。そして現在は展示しておりませんが、当館には先生の作品がもう一作、明智光秀の三女でキリシタンとして有名な細川ガラシャを描いた《燭光》も所蔵しております。こちらは《竪琴》の翌年に制作されました。

「美しい人びと」も会期終了の5月14日(日)が近づいてまいりました。
展示室で竪琴を奏でる桃山時代の美しい人に会いにいらっしゃいませんか?皆さまのご来館を心よりお待ちしております。 (寺島)

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# by matsu_bi | 2017-05-05 10:00 | 最新情報・お知らせ

ロビーコンサート アートとともに クラリネット 岩瀬龍太

429日(土・祝)1530分より、2017年第2回目のロビーコンサートを行いました。

今回の演奏は、クラリネット奏者の岩瀬龍太さん。

岩瀬さんの当館ロビーコンサートへの出演は2回目。

前回は昨年1月にDuo itodoとしてご出演いただきました。


【プログラム】

クロード・ドビュッシー シリンクス

ヨハン・セバスチャン・バッハ 半音階的幻想曲

アストル・ピアソラ タンゴ・エチュード 第3

〈アンコール曲〉

アストル・ピアソラ タンゴ・エチュード 第4

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今回の演奏曲は全て、クラリネットの為に書かれた曲ではありませんでした。1曲目はギリシャ神話をテーマにしたフルート曲「シリンクス」。美しくも神秘的な曲調とクラリネット独特の深みのある音で、深い森にいるかのような気分にさせられます。2曲目の「半音階的幻想曲」はチェンバロの為に書かれた曲で、息継ぎするタイミングが中々なく大変だったそうです。3曲目はモダンタンゴの奇才ピアソラの「タンゴ・エチュード 第3番」。さらにアンコール曲はなんとぶっつけ本番!「タンゴ・エチュード 第3番」に続く形で、「タンゴ・エチュード 第4番」を演奏してくださいました。演奏前のMCではできるかなとおっしゃっていましたが、事前に用意していたかのような素晴しい演奏でした。岩瀬さん、ならびにご来館してくださった皆様、ありがとうございました。

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次回のロビーコンサートは、85日(土)の1530分~

武蔵野音楽大学の学生さんによる木管アンサンブルを予定しております。次回もどうぞお楽しみに。

皆様のご来館を心よりお待ちしております。


山口


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# by matsu_bi | 2017-05-04 18:57 | コンサート

映画「エルミタージュ美術館 美を守る宮殿」試写会

昨日は、映画「エルミタージュ美術館 美を守る宮殿」の試写会に足を運びました。


エルミタージュ美術館は、ロシアのサンクトペテルブルクにある国立美術館です。エルミタージュとは「隠れ家」の意味で、もともとは創設者のエカテリーナ2世が気心の知れた人たちと過ごすための場所でした。
設立は1764年と古く、世界遺産にもなっています。ティツィアーノの初期作品《エジプトへの逃避》、ラファエロの《聖ゲオルギウスと竜》、レンブラントの《放蕩息子の帰還》、《ダナエ》など名品中の名品を所蔵し、ルノワール、モネ、マティス、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、ピカソなど、フランスの近代美術の名作もそろっています。


映画は、ロシアの美しい街並みと「エルミタージュ美術館は、ロシアの歴史そのもの」という台詞からはじまります。息を飲むような美しい映像と訴えかけてくる言葉に、冒頭から鷲掴みにされました。
「エルミタージュ美術館は、ロシアの歴史そのもの」という言葉の通り、本作は美術館所蔵の名品を紹介するにとどまらず、その背景となる歴史にスポットが当てられています。そこには、戦火から美術品を守り続けた歴代の館長と学芸員たちの知られざるストーリーがありました。


第二次世界大戦中、敵国からの脅威を避けるため、エルミタージュ美術館の職員たちは、コレクションを安全な地へと移動する大プロジェクトを開始しました。疎開先は、ウラル山脈中部の街スヴェドロフスク(現・エカテリンブルク)。列車によってコレクションは運ばれ、館内には絵を抜き取った後のおびただしい数の額が残りました。
ある日、疲弊した兵士たちがコレクションの大移動で空っぽになったエルミタージュ美術館に訪れたことがありました。しかし学芸員たちは空になった額の前で、以前飾られていた絵画の解説をはじめました。実物はそこにありませんが、兵士たちはその話を聞いて想像を膨らませ、幸せな心地になったと言います。過酷な状況下の中、美術品が人々に与えものは大きかったのです。


いまお話したのは、映画のほんの一部分です。ぜひ、みなさまも本編をご覧になってはいかがでしょうか。エルミタージュ美術館のコレクションを高画質な画像で鑑賞できるだけでなく、ロシアの歴史とその背景を知ることのできる一本です。
また、現在、六本木・森アーツセンターギャラリーにて「大エルミタージュ美術館展」が行われていますので、併せてご覧になることでより理解が深まることかと思います。




ミシマ


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# by matsu_bi | 2017-04-01 14:40 | 広報活動

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